こんにちは!PJCS2024予選第1回から本戦までを同じ構築で戦った、POKEpapaの構築記事です!
4月21日、本戦敗退が確定し、僕のPJCS2024が終了ました。
pjcs2024本戦: 83位 13勝7敗 レート1570
0.はじめに
本構築は、こちらのレギュE構築『スチームイエアルマ』を原案として作成しました。素晴らしい構築記事を上げてくださったPinさん(@pin_rakupoke)に感謝申し上げます。
1.戦績
第1回予選から本戦まで、同じ構築で戦いました。変えたのはイエッサン♀とアマージョの持ち物(後述)のみです。
PJCS2024第1回予選
Day1.◯×◯◯◯
Day2.◯◯×◯×◯◯×◯×◯◯◯××◯××
Day3.◯◯◯×◯◯◯◯◯◯×◯◯◯◯◯◯◯
30勝11敗 レート1755
152位 突破
PJCS2024第2回予選
Day1.◯◯◯◯◯×◯××××◯
Day2.◯◯◯◯◯×◯◯×◯
15勝7敗 1600乗せて撤退
PJCS2024第3回予選
Day1.×◯◯◯◯×◯◯×◯
Day2.◯◯×◯◯
11勝4敗 1600乗せて撤退
PJCS2024本戦
◯◯×◯×××◯◯◯◯×◯◯×◯×◯◯
13勝7敗 レート1570
83位 敗退
2.構築コンセプト①〜⑤
①相手によって選出を大きく変える必要がない
・選出ジャンケンが苦手なため
・レート1500〜1700帯で誰と当たっても同じ戦略で戦えるようにするため
②戦いが長引きすぎない
・家族が寝た後の時間でやり切るため
・集中力の維持
③全体技中心の攻め
・守る択の回避
・安定した詰め筋の確保
④命中率についての納得
・記事参照
⑤相手視点で択が発生している
今回強く意識した⑤について、詳しく書きます。
・Umbraの企画でナークさんが「択が発生しないように構築を組んでいる」と言っていました。そこで、「相手視点で択が発生するように構築を組むことで、強い人にも勝てる構築ができるのではないか」と考えました。
・去年のPJCS2023では予選から本戦まで「合体しない寿司」を使いました。相手からすると合体を常に視野に入れて立ち回る必要があります。こちらは合体する気がないのに、です。
この相手にとって本来不要なはずの択の押し付けを選出段階から行い、相手の安定した試合運びを阻害していきます。
どのスポーツでも勝利への鉄則の一つとして「自分たちの思考をシンプルに、相手の思考を複雑に」というのはある。
— 達 大輔 (@tatsudaisuke20) 2024年4月12日
戦術をたくさん用意してプレー前に相手の思考を複雑にさせた中でプレーさせ、実は集中するべき「投打守」の相手のパフォーマンスを落とす。
そういう意味でも戦術は大きな武器だと思う。
そのためには、「ある程度有名」かつ「2択以上の強力な攻め筋がある」並びが必要です。
↑あまりにも有名な2択以上の強力な攻め筋がある並び
3.原案構築
12月初頭、上記の構築コンセプトから予選ではイエアルマを使おうと考えていました。
イエアルマの良いところ
・構築コンセプト①〜⑤を高いレベルで満たす。
・SV発売当初からずっと、プレイヤー間で忌み嫌われてきた"強い"構築であること。
そして幸運なことに、ちょうどこのタイミングで素晴らしい構築記事が(再掲)
4.原案構築の改造
Pinさんの『スチームイエアルマ』は、構築の主砲であるグレンアルマとコータスをフルパワーで動かす上で邪魔になる相手のポケモンの特性を、マタドガスの化学変化ガスにより全て封殺しようという構築です。
この「強火力の主砲をフルパワーで動かすため、邪魔になる相手のポケモンを全て封殺する」ことを基本コンセプトから外さず、『スチームイエアルマ』をレギュFに適応させるため、試行錯誤を重ねました。
まずレギュFにおいては、タケルライコやエンテイ、ガオガエン等の存在から、フィニッシャーとしての炎技の通りがイマイチであることと、トリル必須では動きの選択肢が狭まると感じ、コータスは外しました。
落ちてしまったパワーは、天候やフィールドに左右されない高速高火力全体技アタッカーである眼鏡ハバカミと、グレンアルマをアタッカー1本にして、できる限り「長生き」させて暴れさせることで維持しようと考えました。
グレンアルマのパワーを維持しつつ、ゲーム終盤まで「長生き」させるため、特性を「砕ける鎧」に変更。砕ける弱保の超パワーで相手を一掃することで、擬似的に耐久が上がった状態を作る(「長生き」させる)、という考え方です。砕ける弱保発動以外で技を受ける気がないことと、汎用性とパワーを出来る限り上げるためにテラスタルは「ステラ」を選択。
虹テラ弱保グレンアルマは耐性変わらないという弱点が「弱保起動しやすい」というメリットに変わるのが本当にヤバいと思う
— Me (@Rosenkreutz_VGC) 2023年12月20日
他の虹テラポケモンは単なる選択肢のひとつくらいの強さしかないのに、グレンアルマだけ飛び抜けて虹テラが強い机上論だけど
— Me (@Rosenkreutz_VGC) 2023年12月20日
↑Meさんのこれがずっと頭にあった
かっこいい
高速の砕ける弱保起動役としてsブーストトドロクツキでの「地震」を選択。速さが目的のため「追い風」も搭載。「挑発」により搦手に対応。sブーストハバタクカミに上を取られるのがキツいためテラスタルは「毒」を選択。炎や鋼に比べ、格闘半減になることでの汎用性の高さが魅力です。
(sブーストウガツホムラの地震も検討しましたが、それだとsブーストハバカミの凍える風後に隣のイーユイに抜かれてしまうので無しです。速さは硬さ。)
サイコフィールドが採用理由のイエッサン♀ですが、Dが高く取りこぼしの多い水オーガポンやハバタクカミとのラス1対面に勝てるよう「サイコショック」を搭載。これが大正解で、予選突破の大きなポイントになりました。
予選ではドブベトンへの駒だったので防塵ゴーグルにしてましたが、本戦での持ち物は最後まで悩みました。サイコショックが強かったので大真面目にスプーンイエッサンも検討してました。
5.レギュFにおけるイエアルマの懸念点の解消
【基本選出】
先発:トドロクツキ+グレンアルマ
後発:イエッサン♀+ハバタクカミ
これで使ってみたところ、「ゴリランダー入り」「寿司」「ディンラッシャ」「クレセによるトリパ」「ロンゲ壁パ」の5つの構築以外にはこれで勝てました。
普通に勝てるのでこの4匹は決定。また原案にあるマタドガスは、コータスがぬけたことにより天候を維持する必要がなくなり必要性が薄れました。しかし、合体寿司とドブベトンというイエアルマの苦手部分に対しての最適解として君臨していたためそのまま固定。
最後の1枠は、レギュFにおけるイエアルマの懸念点の解消のため、苦手そうな相手への対策枠(スチームイエアルマにおけるドガス枠その②)にしたいと考え、詰めていきました。
①vsガオガエン
最大の敵…かと思いましたが、実はカモでした。
ほとんどの相手が猫騙し読み読み「捨て台詞」、もしくは「はたき落とす」から入ってきました。これに気付いてからは、「猫騙し」はほぼ無視して行動。相手は有利だと思ってるのでグレンアルマの弱保波動弾は警戒されず、ガオガエンはカモ。信じられないくらい猫騙しは撃たれません。イエアルマ構築では、「堪える」と「サイコフィールド」があまりにも有名なため。
苦手っぽいガオガエンを美味しくいただき、勝ち数を稼がせてもらいました。
②vsパオジアン、ドドゲザン
最初は嫌な相手だなぁと思っていましたが、「不意打ち」はほぼ飛んできませんでした。サイコフィールドがない時も飛んできません。
イエアルマ構築では、「堪える」と「サイコフィールド」があまりにも有名なため。
相手が警戒して撃ってこない「不意打ち」は無視。地震弱保ステラ熱風で、全て吹き飛ばしてきました。
初手からこれで楽チン
③vsゴリランダー
構築を見るとマタドガスで対策していると思われると思いますが、実は違います。砕ける弱保イエアルマ構築では、サイコフィールドを消すために出てくるゴリランダーに対し、マタドガスで対策することはできませんでした。(説明は省略しますが、やってみると分かります)
しかしレギュFに大量に存在するゴリランダーを無視することはできません。そこで見つけた最後の1枠がアマージョ。
イエアルマはそのパワーのほとんどをサイコフィールドに依存しているため、ゴリランダーが対策として出てきます。イエッサンを引き、サイコフィールドを再展開する必要があり、そこに隙が生まれてしまいます。
その隙を埋めるのが女王の威厳。ゴリランダーでサイコフィールドをカットしてアルマに先制技を撃ち込もうとする相手に対し、女王の威厳によるカットできない二重の先制技封じ。
リキキリンではなくアマージョなのは、この盤面で相手取ることになるゴリラガエン、ライコやパオ、カミなどに対して強力な打点があるところです。
これにてvsゴリランダーの勝率が非常に安定したため、構築完成✨
④vs寿司
マタドガスでゴリランダーは止めらませんが、寿司とドブベトンに刺さりました。寿司選出に対して合体を封じればイージー。仮にドガスを出す前に合体されたとしても、化学変化ガスが天然を消すことで、弱保アルマがまあまあな打点となります。黒い霧で寿司処理をカミに託すこともでき、大会での対寿司と対ドブベトンは全勝できました。
⑤vsイエカシラ
雑に技打ってたら勝てます。ワイドフォースアタッカーとしてもグレンアルマの方が優秀だと思います。
⑥vsディンルー
天敵。最も難しい立ち回りとなります。カミをだすことでディンルーに毒テラスを切らせ、裏のイエアルマの攻撃を通すなどしていきたいところ…。
相当噛み合わないと勝てませんので、ヤンキープレイングしていきます。
6.個体紹介
グレンアルマ
努力値:CS252 H4
持ち物:弱点保険
・構築の主砲。「猫騙し」と「不意打ち」は軽視。「堪える」と「サイコフィールド」をちらつかせながら蹂躙する。ちらつかせることに意味があり、相手が警戒してくれるだけで充分なため初手「堪える」は打たない。3タテや4タテは普通。
・「ディンラッシャ」「ロンゲによる壁構築」「クレセガエン入りトリパ」以外は1番手で出す。
トドロクツキ
努力値:H36 A220 S252(A=S-1のよくあるSブースト型)
持ち物:ブーストエナジー
・弱保起動役。「猫騙し」、「各種先制技」などが出てきますが、多少のことには動じないで初手「地震」でOK!
・Sブーストカミの前ではテラス切り
・トルネやエルフーン入りに対する追い風の吹かせ時がシビア
・「ディンラッシャ」「ロンゲによる壁構築」以外は1番手で出す。
・#数字ポケ
イエッサン
努力値:HB252 D4
持ち物:ゴツゴツメット(本戦)、防塵ゴーグル(予選)
・サイコフィールド役
・サイコショックが強い
・予選時はドブベトンに安定させるため防塵ゴーグル。本戦にドブベトンはいないと踏んで切った。
・「寿司」以外は選出する。「ディンラッシャ」以外は後発。
ハバタクカミ
持ち物:こだわり眼鏡
・構築のフィニッシャー
・「速さは固さ」構築なので最速。HとCに必要なだけ振った後、残りをB。調整対象は途中で忘れたが強いのでOK!
・ゴリランダーがいなければ選出。「ディンラッシャ」、「ロンゲ入り」には先発。他は後発。
努力値:H126 A252 S132(sはゴリランダー周辺抜きを意識)
持ち物:クリアチャーム(本戦)、広角レンズ(予選)
・vsゴリランダーとvsクレセリアトリパで選出
・ゴリランダーでサイコフィールドを消しながら先制技を打ってくる相手の先制技を止める。
・ トドロクツキのはたき落とすでクレセリアのメンタルハーブを叩き落としながら、アマージョで挑発を入れる。猫メンハトリルを止められればだいたいその時点で勝ち。
・予選では安定感をとり広角レンズ。本戦は上振れて勝てば良く、本領発揮するためのクリアチャーム。
・vsゴリラ…基本選出のカミに変えて後発に選出。サイコフィールド消しつつの先制技に対応。
・vsクレセリア…ツキアマージョで選出。その際の後発は火力が欲しいのでイエアルマ。
努力値:H252 C220 S30
持ち物:オボンのみ
・vs寿司とvsドブベトン
・基本選出のイエッサンに変えて後発に選出。
7.終わりに
昨年と同じく、あと1勝届かずとなりました。本戦では、これまで対戦経験のなかった「こおりのつぶてパオジアン」に1敗、「メンタルハーブドータクン」に2敗、「スカーフハバタクカミ」にトドメの1敗を喫し、それらが大きな痛手となりました。特に「メンタルハーブドータクン」に関しては、記事にあるようにメンタルハーブクレセリアと同じ対処法でクリアできますので、1敗した時点で重く考えなかったことが反省点です。
あと1勝、されど1勝。多くの人たちに支えられここまで来ることができましたが、まだまだ足りないものが多いようです。